大家さんが連続で変わった話

ある賃貸に住んでいた頃、大家さんが次々に
変わった時がありました。

(そんなに訳あり物件なのか……?)と
いうわけではなく、

最初の大家さんが亡くなり、娘さんが相続、
その後手放して新しい大家さんになるという
ありきたりな事情です。

店子には突然手紙が送られてきて

「○月からはここに振り込んで」と書いてあったので
(同じ名字だし、亡くなられて相続かな……?)という
推測してたら

うっかり振込先を前の大家さんにしてしまい、
銀行から呼び出されて返金手続きをすることに。

ここではっきりと「この方は亡くなられたので
口座が凍結されてます」と説明を受けました。

賃貸を管理している不動産屋さんも変更されたのは
大いに納得しましたけどね。
(その件はまた後日)

それからしばらく経ってから、雪の積もった日に
知らないおじさんがポストを漁ってる風で
ぎょっとしたら

「私が新しい大家です」と言われました。

正直(新手の詐欺……?)かと思いました。

不動産屋さんに連絡したところ「手紙がポストに
入ってたでしょ?」と当たり前のように言われました。

近所だからって切手も貼らずに直接、
郵便受けに大雪の中投函しないでくださいよ
こんな大事なモノ……。

しかし大家さんが変わる理由で一番怖かったのは
知人に聞いた

「ある日家に帰ったら“差押え”の紙が
あちこちに貼られてて、こわいおじさんたちが
うろうろしていた」ですね。

どうも大家さんがヤバい筋の人にお金を借りて
夜逃げしたらしいとのこと。

「悪いけど早く引っ越してね」と言われて
大急ぎで引っ越したそうです……。