昭和の思い出65 どんどや
「どんど焼き」とも言います。
知らない方のために説明すると、小正月
(1月15日)頃、お正月の飾りなどを
家々から持ち寄り、竹と藁で組んだやぐらで
燃やす行事です。
その火でお餅を焼いて食べると、
一年間無病息災と言われています。
小学生の頃、学校行事としてありました。
当日の装備は長い竹竿と、その先にくくりつけた
金網&アルミホイルに包んだお餅。
あと砂糖醤油やきなこなど、各自お餅に
つけるものをタッパーに詰めて来ます。
(お正月飾りを持って行ったかどうかは
記憶にありません)
午後から全学年、授業を休んで
近くの田んぼへ向かいます。
当然刈入れも全部終わった何もない田んぼに
一組、二組、三組用の三つのやぐらが組まれます。
それぞれのクラス用のやぐらに全学年が集まるので
一クラス約40人×6学年。更に先生たちもいます。
そのためやぐらの規模は大きく、学校で言えば
三階まで届きそうな高さでした。
みんな当たり前のようにその巨大な火やぐらに
金網を突っ込んでお餅を焼いていましたが
私は火が苦手なので、怖くて怖くてたまりませんでした。
どれくらい苦手って、マッチやライターの
火が怖くてつけられないレベルです。
チャッカマンや花火、たき火など
多少距離があれば大丈夫ですが
どんどやのような大きな火には
とても近寄れず、毎年何もできず
ただただ時間が過ぎるのを待っていました。
妹が入学してきた時、祖父が心配して見に
来てくれて手伝ってくれたので、
ようやくお餅を焼いて食べることができました。
どんどやをした田んぼも今は公園になっており、
もう学校行事ではなくなってるみたいですね。
すごく昭和な行事だと今は思いますが、
あの「みんな当たり前のようにやれることを
自分だけができずにいる置いてけぼり状態」は
やっぱりしんどいな……。